話題の美容成分「レチノール」とは?効果から選び方まで徹底解説


美容業界で長年愛され続けている成分の一つ「レチノール」をご存知でしょうか。アメリカでは40年以上前からニキビ治療薬として認可され、スキンケアの成分として用いられてきた歴史も長く、美肌に欠かせないとされています。日本でも2017年に厚生労働省がレチノールを医薬部外品成分として”シワ改善の効果がある”と認め、より認知度の高い美容成分となりました。
韓国の美容業界でも、いち早くレチノール配合コスメが発売され、人気を集めています。特に低刺激で毎日使えるレチノール製品が次々と開発され、多くの女性が韓国コスメのレチノール製品に注目しています。そして近年、この美容医療で使われる成分が様々なスキンケア製品に配合されるようになり、自宅で手軽にレチノールの効果を体験できるようになりました。
しかし、「実際どんな効果があるの?」「A反応って本当に大丈夫なの?」「そもそもA反応ってなに?」「どの濃度から始めればいいの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、レチノールについて科学的根拠に基づいた情報を詳しく解説していきます。
レチノールとは何か?

レチノールは、ビタミンA(レチノイド)の一種で、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。ビタミンAは体内で3つの活性型「レチノール・レチナール・トレチノイン(レチノイン酸)」として存在しており、形を変えながら様々な働きをしています。
レチノールの歴史を辿ると、元々は医療分野でニキビ治療薬として開発されました。アメリカの皮膚科学会(AAD)は「皮膚科医が推奨するスキンケア」としてレチノールを紹介しており、その効果の高さが医学的にも認められています。効果の強さは、レチノール < レチナール < トレチノインとなりますが、効果が強いほど刺激が強くなるというデメリットもあります。
レチノールには約2,000種を超える誘導体があり、その誘導体の総称を”レチノイド(retinoid)”と言います。日本で認可されているレチノイドには、純粋レチノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールなどがあります。この中で、2017年に厚生労働省から「シワ改善」の効果が認められて医薬部外品に配合されているのは「純粋レチノール(ピュアレチノール)」です。
近年では、純粋レチノールの安定性と安全性を高める技術が発達し、化粧品に配合しやすくなりました。従来は不安定で肌への刺激が強い特性を持つレチノールでしたが、現在では様々な安定化技術により、より使いやすい形で市場に提供されています。
韓国の美容業界では、特に低刺激でありながら効果的なレチノール製品の開発に力を入れており、シカ成分と組み合わせたものや、バクチオールと配合したものなど、革新的な製品が多数登場しています。

レチノールに関する研究文献の数は多く、長年科学的に何度も研究されてきて、美容効果が立証されてきた成分です!
レチノールの効果は本当にあるのか?
レチノールの効果について、まず理解しておきたいのはその作用メカニズムです。レチノールには大きく分けると「表皮でのターンオーバーの促進」、「真皮でのコラーゲン合成促進」の働きがあり、その結果として4つの美肌効果が期待できます。
シワ改善効果は、レチノールの最も注目される効果です。真皮層のコラーゲンとエラスチン(肌のハリを形成する重要なタンパク質)の生成を促進し、表皮の浅いシワの改善、肌に弾力をもたらします。資生堂が実施した研究では、レチノールを使用すると8週間でシワの減少が見た目でも分かるようになり、12週間で首のシワまで減少することがわかっています。さらに、レチノールを使用した後に2週間使用を止めても、シワの数は増えず減少したままでした。
毛穴ケア効果も見逃せません。肌に「ハリ」と「弾力」を与えるレチノールは、開き毛穴やたるみ毛穴にも効果的です。また、皮脂分泌を正常化し、毛穴の詰まりや開きを軽減する効果が期待できます。過剰な皮脂はニキビの原因にもなるため、皮脂分泌が正常化することで、ニキビ予防にもつながります。

*画像はCOSRXより引用
肌のトーンアップ効果として、レチノールには毛細血管を新たに生み出す働きもあり、肌に血色感が生まれることから、黄ぐすみの解消、肌のトーンアップにも効果があります。肌のターンオーバーを促進することで、古い角質が適切に排出され、新しい健康な肌細胞が生まれやすくなるためです。

*画像はCOSRXより引用
ニキビケア効果については、もともとニキビの治療薬としてクリニックで使われていたレチノールならではの効果です。ニキビの原因となる皮脂の分泌量を減らすことで、ニキビの予防、またターンオーバーの促進によりニキビ跡を目立ちにくくする効果も期待できます。

*画像はCOSRXより引用
これらの効果により、初期のエイジングサインが気になる方、肌のハリ・弾力不足を感じる方、乾燥肌や肌荒れを繰り返す方、ニキビ跡やくすみが気になる方に特におすすめできる成分となっています。

肌にはとっても嬉しい効果ばかりですね!ただ、使えば使うほど良いというものではないのです…
レチノール濃度の正しい選び方

濃度別効果と推奨使用者
レチノールは一般的に濃度が高いほど効果も高くなりますが、同時に刺激やA反応のリスクも高まります。そのため、自分のレチノール使用経験と肌質に合わせた濃度選びが重要です。

A反応については記事の後半で解説しますが、レチノールを用いたときに出る「顔の赤み」「ピリつき」などの副作用のことです!
0.01%〜0.05%(超低濃度) 初めてレチノールを使用する方、敏感肌の方におすすめ。innisfreeのレチノール シカ リペア セラムなどがこの範囲に該当します。効果は穏やかですが、刺激が少なく毎日使用可能です。
0.1%(低濃度) レチノール初心者から中級者におすすめ。COSRXのRXザ・レチノール0.1クリームやVTのシカレチAエッセンス0.1がこの濃度です。効果を実感しやすく、多くの人が使いやすい濃度帯です。
0.3%〜0.5%(中濃度) レチノールに慣れた中級者〜上級者向け。VTのシカレチAエッセンス0.3や0.5がこの範囲です。より明確な効果を求める方に適していますが、A反応が起こる可能性が高まります。
0.7%〜1.0%以上(高濃度) レチノール上級者向け。本格的なエイジングケアを求める方に適していますが、必ず低濃度から段階的に上げていくことが重要です。VTのシカレチAエッセンス0.7などがあります。
濃度を上げるタイミング
レチノールは「慣れ」が重要な成分です。以下のステップで段階的に濃度を上げていくことをおすすめします:
- 初回導入期(1〜2ヶ月): 0.01%〜0.1%から開始し、週2〜3回の使用で肌を慣らす
- 安定期(3〜6ヶ月): 毎日使用できるようになったら、現在の濃度で効果を確認
- ステップアップ期(6ヶ月以降): より高い効果を求める場合、一段階上の濃度に変更
濃度を上げる際は、必ず新しい濃度を週1〜2回から開始し、肌の反応を確認してください。A反応が強く出る場合は、前の濃度に戻して肌を落ち着かせることが大切です。

ご自身にとってベストな濃度を見つけるのが先決です!副作用が起こらない範囲で、最も効果が得られる濃度を見つけ出しましょう!
おすすめレチノール製品の選び方
初心者におすすめの選び方
レチノール初心者は、以下の基準で製品を選ぶことをおすすめします:
- 低濃度から開始: 0.01%〜0.1%の製品を選ぶ
- 鎮静成分配合: シカ成分、ナイアシンアミド、アラントインなどが配合されている
- 安定化技術: エアレス容器や特殊処方で成分が安定している
- 継続しやすい価格: レチノールは継続使用が重要なため、無理のない価格帯
中〜上級者におすすめの選び方
レチノールに慣れた方は、以下を重視して選びましょう:
- 段階的な濃度選択: 現在使用している濃度より一段階上を選ぶ
- 効果実感: 毛穴、シワ、ニキビなど特定の悩みに特化した製品
- 他成分との組み合わせ: ペプチド、ビタミンCなどとの相乗効果
- 使用感の好み: クリーム、セラム、オイルなど好みのテクスチャー
詳細解説:おすすめレチノール製品
COSRX RXザ・レチノール0.1クリーム
価格: 2,600円(20ml) 濃度: ピュアレチノール0.1%

COSRXのこの製品は、韓国コスメの中でも特にコストパフォーマンスに優れたレチノールクリームとして大きな注目を集めています。最大の魅力は、「大手メーカーの技術を使いながらこの価格」という点です。実際、COSRXはアモーレパシフィックの研究所で処方され工場で生産されており、同じアモーレで作っているアイオペのレチノールエキスパートが1万円前後なのに対し、2,600円は破格の価格設定です。
効果実感:使用者の多くが1〜2ヶ月で毛穴の引き締まりや肌のなめらかさを実感。「毎日塗ってから友達に肌きれいと言われるようになった」という声が多数あるようです。
使用感:弾力感のあるしっとりクリーミーな質感で、べたつきにくく肌によく馴染む。レチノール特有の玉ねぎのような匂いがありますが、効果を考えると許容範囲。
注意点:冷蔵保存が必要。A反応は比較的出にくいが、初心者は2〜3日に1回から開始推奨。

まずは手頃な価格でレチノールを試してみたい!という方におすすめ!
koomo.やQoo10なら2,300円でさらにお安くご購入できるようなので、是非チェックしてみてください👀
innisfree レチノール シカ リペア セラム
価格: 3,960円(30ml) 濃度: 純度95%の純粋レチノール(低濃度)

@cosmeベストコスメアワード2023で価格別賞ミドルプライス部門美容液第1位を獲得した実力派製品。「攻めのレチノール×守りのシカ」のバランスが絶妙で、レチノール初心者に最も推奨される製品の一つです。
効果実感:2週間程度で肌のキメの改善を実感する方が多い。ニキビ跡や肌の赤みにも効果的。A反応が出にくく、敏感肌でも使いやすい。
使用感:ウォータリーでみずみずしく、べたつかない。伸びが良く、少量で顔全体に使用可能。
独自技術:チェジュシカリポソームロジーにより、髪の毛直径の1/1000より小さいリポソームが角質層まで浸透。

超有名美容品ブランド「innisfree」からもレチノール配合の美容液が出ています!大手ブランドのプロダクトを使用したい方、innisfreeがお肌に合っている方はこれで間違い無いでしょう!
SOME BY MI レチノールインテンスリアクティベーションセラム
価格: 2,800円(30ml) 濃度: レチノール+バクチオール配合

レチノールとバクチオール(植物由来の次世代レチノール)を組み合わせた革新的な製品。バクチオールの配合により、レチノール特有のA反応を抑えながら、朝夜問わず使用できる利便性があります。
効果実感:2週間で肌質の変化を実感できるよう設計。敏感肌でも使いやすい。
使用感:軽やかなセラム状で、べたつかずさっぱりとした仕上がり。
コスパ:プチプラ価格でありながら、しっかりとしたレチノール効果を実感可能。

SOME BY MIはその独特な成分配合に注目が集まっている美容ブランドです。もしレチノール+バクチオールを試してみたい方はSOME BY MIがおすすめです!
Dr. Different ビタリフトA フォルテ
価格: 8,000円(15ml) 濃度: レチナール0.1%

韓国の皮膚科医が開発に関わった医師監修のレチノール美容液。レチナールはレチノールよりも刺激が少ないとされる成分で、高濃度配合でありながら比較的使いやすい製品です。
効果実感:本格的なエイジングケア効果を求める方に適している。目元や首元にも使用可能。
特徴:11種類のペプチド配合で、肌にハリを与える効果も期待できる。
価格帯:高価格帯だが、その分効果への期待値も高い。

今回ご紹介した中では最もお値段が貼る商品ですが、その分本格的な商品です。皮膚科医が開発に関わっているということで、お金に余裕があって、効果をしっかり得たい!という方にはおすすめできる商品となっています!
Dr.Differentはkoomo.かQoo10の公式ショップが最安です!
レチノールの副作用と注意点

レチノールは比較的安全性が高い成分ですが、正しい知識を持って使用することが重要です。最も理解しておくべきは「A反応」と呼ばれる現象です。
A反応について
A反応は、レチノールを使い始めた際に一時的に現れる正常な反応のことです。「A」はレチノールを含むビタミンA誘導体を用いたスキンケアでの副作用を示す、というところから来ています。
A反応では、主に以下の症状があります:
- 肌の赤み
- 乾燥
- 皮むけ
- ヒリヒリ感
- かゆみ
これはレチノールが肌のターンオーバーを促進している証拠であり、「肌が生まれ変わろうとしている」サインです。通常1〜2週間程度で落ち着きますが、刺激が強すぎる場合は使用頻度を減らすか一時的に使用を中止してください。
A反応の対処法
- 使用頻度を減らす: 毎日→2日に1回→3日に1回
- 保湿を強化: ヒアルロン酸やセラミド配合の保湿剤を併用
- 一時中断: 症状が強い場合は1週間程度使用を停止
- 濃度を下げる: 現在の濃度が高すぎる可能性を考慮

副作用は大抵の場合、自然に良くなりますが、重大だと感じる場合は迷わず医師に相談してください!
使用上の注意点
妊娠中・授乳中の方は、胎児や乳児に対する安全性が完全には確立されていないため、使用を控えることをおすすめします。
紫外線対策の徹底:レチノール使用中は肌が紫外線に敏感になるため、必ず日焼け止めを使用し、紫外線対策を徹底してください。
併用注意成分:高濃度ビタミンC、AHA、BHA、PHAなど肌に刺激を与える成分との同時使用は避け、使用する場合は時間を空けるか別の日に使用してください。
正しい使い方で効果を最大化
レチノールの効果を最大化するためには、正しい使い方を理解することが重要です。

基本的な使用手順
- 洗顔: 肌を清潔にする
- 化粧水: 肌を整える
- レチノール製品: 適量を顔全体に優しく馴染ませる
- 保湿: 乳液・クリームで保湿を強化
使用タイミングと頻度
使用タイミング:レチノールは光に弱い性質があるため、夜の使用がおすすめです。朝に使用する場合は、必ず日焼け止めを併用してください。
使用頻度の目安:
- 初心者: 週1〜2回から開始
- 1ヶ月後: 週3〜4回に増加
- 2〜3ヶ月後: 毎日使用(肌の状態を見て調整)
効果を高めるコツ
段階的な濃度アップ:肌が慣れてきたら、3〜6ヶ月ごとに濃度を一段階上げることで、より高い効果が期待できます。
保湿の強化:レチノール使用中は肌が乾燥しやすくなるため、いつもより保湿を強化してください。
継続使用:効果を実感するまでに4〜12週間程度かかることが多いため、短期間で判断せず継続することが重要です。
他成分との併用
相性の良い成分:
- ヒアルロン酸:保湿効果で乾燥を防ぐ
- ナイアシンアミド:毛穴改善と刺激緩和
- シカ成分:抗炎症作用でA反応を和らげる
- セラミド:バリア機能サポート
注意が必要な成分:
- 高濃度ビタミンC:同時使用は刺激が強すぎる可能性
- AHA/BHA:ピーリング効果で刺激が重複
- ベンゾイルペルオキサイド:レチノールの効果を阻害する可能性
まとめ
レチノールは、科学的根拠に基づいた効果と長い使用歴史により、多くの美容専門家からも信頼されている美容成分です。特に韓国コスメでは、シカ成分やバクチオールとの組み合わせにより、従来のレチノールよりも使いやすく効果的な製品が数多く開発されています。
重要なのは、自分のレチノール使用経験と肌質に合った製品を選択することです。初心者はCOSRX RXザ・レチノール0.1クリームやinnisfree レチノール シカ リペア セラムのような低濃度で刺激の少ない製品から始め、段階的に濃度を上げていくことをおすすめします。
今回はご紹介しませんでしたが、VT シカレチAエッセンスシリーズのように、同じブランドで濃度を段階的に上げられる製品ラインは、長期的なレチノールケアには最適です。価格と効果のバランスを考慮し、継続しやすい製品を選ぶことが成功の鍵となります。
エイジングサインが気になり始めた方、肌の根本的な改善を目指したい方には、特におすすめできる成分です。正しい知識と使用方法で継続使用により、ハリと弾力のある健やかな肌を目指してください。レチノールの力で、あなたの肌も新たなステージへと導かれることでしょう。